サラリーマン大家になるには?今日からできるアパート経営6ステップ

はじめての不動産投資

「会社員だけど、大家になれるのかな?」

「年収はいくら必要?」

「住宅ローンが残っていても大丈夫?」

「そもそも最初に何をすればいい?」

サラリーマン大家に興味を持っても、「何から始めればいいの?」と迷う人は多いと思います。

一棟アパートとなれば数千万円規模になることもあり、いきなり物件を探して購入するのは現実的ではありません。

大家になるための準備は、今日から始められます。

最初にやることは、物件サイトを何時間も見ることではなく、自分のプロフィールを整理することです。

そこから物件情報を集め、金融機関に相談し、現地を確認して、融資の見通しが立ってから買付へ進みます。

この記事では、会社員が一棟アパートを購入して大家になるまでに実際に何をすればいいのかを、6つのステップに分けて解説します。


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  1. サラリーマン大家になるまでの流れは6ステップ
    1. STEP1|銀行に見せるプロフィールシートを作る
    2. STEP2|気になる物件がまだ購入できるか確認する
    3. STEP3|プロフィールシートと物件資料を持って銀行へ相談する
    4. 融資審査にはどのくらいかかる?
    5. STEP4|物件の現物を確認する
    6. STEP5|融資の見通しが立ったら買付証明書を提出する
    7. STEP6|売買契約・本審査・決済を経て大家になる
  2. 年収500万円でもサラリーマン大家になれる?
  3. 住宅ローンやマイカーローンがあっても大家になれる?
    1. 現場ではこう見る
  4. 初めてのサラリーマン大家はどんなアパートを狙う?
    1. ① 自宅や仕事場など「地の利」があるエリアを探す
    2. ② 木造アパートは築年数と融資期間をセットで見る
    3. ③ 間取りは「1R・1Kだから安心」とは考えない
    4. ④ 利回りより「返済したあとにいくら残るか」を見る
    5. ⑤ 1室空いたときの影響を戸数から考える
    6. ⑥ 買うときから「最後に売れるか」を考える
  5. 8,000万円・表面利回り8%のアパートなら買って大丈夫?
    1. ローン返済まで入れると、手残りはいくらになる?
    2. 経費や空室まで入れると約3%になるケースもある
    3. もっと詳しく収支を計算したい方へ
  6. どこの銀行に融資相談すればいい?
    1. 不動産投資向けの融資を扱っている金融機関
    2. 物件所在地の地方銀行にも相談する
    3. 地元の信用金庫も候補にする
  7. サラリーマン大家になる前の10項目チェック
  8. まとめ|サラリーマン大家への第一歩は今日からできる
    1. 関連

サラリーマン大家になるまでの流れは6ステップ

まず全体像を見てみましょう。

STEP1 プロフィールシートを作る
↓
STEP2 気になる物件がまだ購入できるか確認する
↓
STEP3 銀行へ資料を持参して融資相談する
↓
STEP4 実際に物件を見に行く
↓
STEP5 融資の見通しが立ったら買付を入れる
↓
STEP6 契約・融資・決済を経て大家になる

細かい知識を覚える前に、この流れを頭に入れておけば大丈夫です。

それでは、一つずつ見ていきます。

サラリーマン大家になるための6ステップを説明したイラスト。各ステップには、プロフィールシート作成、物件確認、金融機関相談、物件確認、購入手続き、売買契約の流れが示されている。

STEP1|銀行に見せるプロフィールシートを作る

サラリーマン大家への第一歩は、物件探しではありません。

まずは、自分自身のプロフィールを1枚にまとめます。

金融機関が融資を検討するときは、年収だけを見ているわけではありません。

プロフィールシートには、たとえば次のような情報をまとめます。

  • 年収
  • 勤務先
  • 勤続年数
  • 家族構成
  • 自己資金
  • 預貯金・金融資産
  • 保有不動産
  • 住宅ローン残高
  • マイカーローン
  • その他の借入
  • 不動産投資経験

こうしておけば、金融機関へ相談するときに毎回ゼロから説明する必要がありません。

そして今回、銀行への融資相談に使えるプロフィールシートのテンプレートを用意しました。

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🟢 現場ではこう見る

最初から「私はいくら借りられますか?」と聞くより、

「私はこういう会社員です」

と金融機関が判断できる資料を作っておく。

大家になるための最初の準備は、ここからです。


STEP2|気になる物件がまだ購入できるか確認する

プロフィールシートを作ったら、次に物件を探します。

不動産ポータルサイトや不動産会社から気になる一棟アパートを見つけたら、まず仲介会社へ問い合わせます。

最初に確認するのは、

「この物件はまだ購入できますか?」

ということです。

インターネットに掲載されていても、すでに買付が入っていたり、商談中だったりすることがあります。

まだ購入できる状態なら、

物件概要書・レントロールなど、金融機関へ提出できる資料

を仲介会社から入手します。

この段階では、まだ買うと決める必要はありません。

金融機関に相談するための候補物件を見つける。

まずはそれでOKです。

STEP3|プロフィールシートと物件資料を持って銀行へ相談する

ここから具体的な融資相談に入ります。

金融機関へ相談するときは、少なくとも次の資料を準備しておきます。

プロフィールシート
資金証明
住宅ローンなど既存借入の明細
物件概要書
レントロール

さらに源泉徴収票など、金融機関から指定された資料を提出します。

たとえば、

年収800万円・会社員・自己資金800万円・住宅ローン残高2,000万円

の人が8,000万円の木造アパートを検討しているとします。

銀行へは、

「年収800万円の会社員です。自己資金800万円、住宅ローン残高2,000万円です。○○市の8,000万円、木造、築○年、表面利回り○%の一棟アパートを検討しています」

というところまで具体的に伝えます。

銀行は本人の属性だけでなく、持ち込んだ物件も含めて融資を検討します。

融資審査にはどのくらいかかる?

これは金融機関や案件によって異なります。

私が扱う案件では、仮審査の結果が出るまで2週間程度、その後の本審査に1か月程度かかるケースもあります。

ただし、これはあくまで一例です。

必要書類や物件、金融機関によって期間は変わるため、余裕を持って進めましょう。

また、金融機関との関係ができてくると、逆に金融機関から不動産会社を紹介してもらえることもあります。

🟢 現場ではこう見る

「どこの銀行なら貸してくれる?」

と銀行名だけを探すのではなく、

自分の属性 × 具体的な物件 × 金融機関

で相談します。

銀行に物件を持ち込んでみないと分からないことも多いからです。


STEP4|物件の現物を確認する

融資相談と並行して、実際に物件を見に行きます。

資料の数字だけでは分からないことがたくさんあります。

たとえば、

  • 建物や外壁の状態
  • 共用部分
  • ゴミ置き場
  • 駐車場
  • 周辺環境
  • 駅までの道
  • 近隣の賃貸物件
  • 周辺の生活施設

などです。

そして仲介会社には、

「この物件以外にも、同じくらいの価格帯で紹介できるアパートはありますか?」

と聞いてみましょう。

ネットに掲載される前の物件や、別の売却物件を紹介してもらえることもあります。

さらに、

「このエリアなら、どこの管理会社がいいですか?」

と聞いておく。

購入後の管理まで、この段階から考えておきます。

🟢 現場ではこう見る

物件を見に行く目的は、建物を見ることだけではありません。

仲介会社・管理会社・周辺の賃貸需要まで見る。

買った瞬間から賃貸経営が始まるからです。


STEP5|融資の見通しが立ったら買付証明書を提出する

金融機関から仮審査などで融資の見通しが立ち、自分でも物件を確認して、

「この物件を買いたい」

と判断したら、仲介会社を通して売主へ買付証明書を提出します。

買付証明書には一般的に、

購入希望価格、融資利用の有無、契約希望条件などを記載します。

ここで大切なのは、

「銀行が貸してくれそうだから買う」ではないこと。

融資の見通しが立っても、物件そのものに問題があれば買う必要はありません。

💛 現場の本音

融資が出る物件=良い物件ではありません。

銀行は「融資できるか」を判断します。

最終的に「買うか」を判断するのは自分です。


STEP6|売買契約・本審査・決済を経て大家になる

買付条件について売主との話がまとまったら、売買契約、融資の本審査、金融機関との契約、決済・所有権移転へ進んでいきます。

実際には案件によって、売買契約と融資本審査のタイミングが前後することがあります。

融資を利用する場合は、融資特約の内容についても仲介会社などに確認しましょう。

そして決済が完了し、所有権が移転すれば、

晴れてアパートオーナーです。

同時に管理会社とも契約し、家賃管理、入居者募集、修繕、退去対応などの管理体制を整えます。

ただし、ここがゴールではありません。

大家になった日が、アパート経営のスタートです。

年収500万円でもサラリーマン大家になれる?

ここからは、会社員が大家を目指すときによく出てくる疑問を見ていきます。

まず、

「年収はいくらあれば大家になれる?」

という疑問です。

年収500万円でも、アパート経営を始められる可能性はあります。

ただし、

「年収500万円なら○万円まで借りられる」

と一律に決まっているわけではありません。

金融機関は年収だけではなく、自己資金、既存借入、勤務先・勤続年数、購入する物件の評価などを含めて融資を判断します。

実際に私が金融機関と話をしていると、

「年収1,000万円くらいの会社員の方がいたら紹介してください」

と言われることがあります。

安定した給与収入があり、年収も高い会社員は、金融機関にとって融資を検討しやすい顧客層の一つだからです。

ただし、これは

「年収1,000万円以上でなければ融資を受けられない」

という意味ではありません。

年収がそれより低くても、自己資金や既存借入、勤務状況、そして購入する物件などの条件が合えば、融資を検討してもらえることはあります。

つまり大切なのは、

「年収がいくらなら大家になれるか」だけで考えないこと。

同じ年収でも、自己資金や借入状況、持ち込む物件によって金融機関の判断は変わります。

だからこそ、まずプロフィールシートを作り、

「自分の条件と、この物件なら融資を検討できますか?」

と金融機関に相談する。

ここから始めるのが、サラリーマン大家への現実的な第一歩です。

住宅ローンやマイカーローンがあっても大家になれる?

住宅ローンやマイカーローンが残っていても、それだけでアパート経営を諦める必要はありません。

大切なのは、

「借入があるか」ではなく、「今いくら借りていて、毎月いくら返済しているのか」を正確に把握することです。

金融機関はアパートローンを審査するとき、年収や勤務先だけでなく、住宅ローン、マイカーローン、カードローンなどの既存借入も確認します。

だから私は、STEP1のプロフィールシートに、

  • 借入先
  • ローンの種類
  • 現在の残高
  • 毎月の返済額
  • 残りの返済期間

を整理しておくことをおすすめします。

そして、プロフィールシート、自己資金が分かる資料、既存借入の明細を揃えて金融機関へ相談します。

「現在このくらいの年収と自己資金があり、既存借入はこれだけあります。この条件と、この物件で融資を検討できますか?」

ここまで具体的に伝えれば、住宅ローンがあるから無理なのかどうかを、自分だけで悩む必要はありません。

現場ではこう見る

私なら、マイカーローンがあるからといって、アパートローンのためにいきなり完済することはしません。

まず残高と返済額を整理して、金融機関に見せます。

そのうえで、

「この借入を完済した場合、融資条件は変わりますか?」

と確認します。

完済に自己資金を使えば、今度はアパート購入に使える現金が減ります。

だから、

借入を減らすことと、手元資金を残すことのどちらが有利なのか。

ここまで金融機関と相談してから判断します。

私が一番避けたいのは、住宅ローンやマイカーローンがあることではありません。

自分の借入状況を把握しないまま、物件探しを始めることです。

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初めてのサラリーマン大家はどんなアパートを狙う?

「初めて買うなら、どんなアパートを選べばいいの?」

ここからは、物件選びの話です。

物件サイトを見ていると、どうしても利回りや価格、築年数といった数字に目がいきます。

でも私なら、最初から「利回り○%以上」「築○年以内」だけで物件を絞りません。

初めての1棟では、次の6つを重視します。

① 自宅や仕事場など「地の利」があるエリア
② 木造アパートは築年数と融資期間をセットで見る
③ 間取りは地域の賃貸需要とセットで見る
④ 利回りより返済後の手残りを見る
⑤ 1室空いたときの影響を戸数から考える
⑥ 買うときから「最後に売れるか」を考える

大切なのは、どれか一つだけを見るのではなく、この6つを組み合わせて物件を見ることです。

初めての一棟アパートで重視する6つのポイントを紹介するインフォグラフィック

① 自宅や仕事場など「地の利」があるエリアを探す

初めての1棟なら、私はまず自分が住んでいるエリアか、仕事で普段から動いているエリアから探します。

理由は「地の利」があるからです。

普段からその街を知っていれば、

「この駅は利用者が多い」

「この辺りは単身者が多い」

「ここは車がないと生活しにくい」

「このエリアなら、このくらいの家賃で募集されている」

といったことが感覚的にも分かります。

もちろん、感覚だけで購入するわけではありません。

実際に周辺家賃、競合物件、駅距離、駐車場需要、企業・大学・病院なども調べます。

ただ、知らない街を数字だけで判断するより、自分が知っている街から始める。

これは初めてのアパート経営では大きなメリットだと考えています。

🟢 現場ではこう見る

私なら、利回りが高い知らない街より、まず自分が分かる街を見ます。

「この街なら、誰がこの部屋を借りるのかイメージできる」

この感覚は大切です。

② 木造アパートは築年数と融資期間をセットで見る

次に見るのが築年数です。

初めての1棟で木造アパートを検討するなら、私はできるだけ築浅の物件から探します。

理由の一つが、融資期間です。

同じ8,000万円を借りるとしても、20年で返済するのと30年で返済するのでは、毎月の返済額は大きく変わります。

もちろん、築浅だから必ず長期融資を受けられるわけではありません。

融資期間は金融機関や本人の属性、物件の評価などによって変わりますが、築年数も判断材料の一つになります。

また、築浅の物件は建物や設備が比較的新しく、購入直後に大きな修繕が必要になるリスクを抑えやすいというメリットもあります。

ただし、築浅なら何でもいいわけではありません。

価格が高すぎれば利回りは下がり、長期融資を受けられても、思ったほどキャッシュフローが残らないことがあります。

🟢 現場ではこう見る

私が見ているのは、築年数だけではありません。

築年数 → 融資期間 → 毎月の返済額 → 最後にいくら残るか

ここまでセットで見ます。

築浅を買うことが目的ではなく、無理のない返済期間を確保しながら、返済後にもお金が残る物件を探す。

そのために築年数を確認します。

③ 間取りは「1R・1Kだから安心」とは考えない

初めてアパートを探すと、「単身者向けなら1R・1K」と考えがちです。

でも私は、間取りだけを見て需要があるとは判断しません。

大切なのは、

「この街では、どんな人が、どんな部屋を借りているのか」

を見ることです。

単身者が多いエリアなら1R・1Kに需要があるかもしれません。

一方で、1R・1Kの供給が多く、競合物件が多いエリアもあります。

その場合は1LDKなど、少し広い間取りも候補になります。

HOME’SやSUUMOなどで周辺の募集物件を調べれば、どんな間取りが、いくらで募集されているのか確認できます。

そして、私がもう一つ必ず見るのが現在の家賃です。

レントロールに高い家賃が書かれていても、それだけで収支を判断しません。

「この部屋が今日空いたら、同じ家賃でもう一度入居者を付けられるか?」

と考えます。

新築時や入居時の家賃がそのまま残っている場合、退去後に同じ家賃では決まらず、家賃を下げなければならないこともあるからです。

🟢 現場ではこう見る

私なら「1Kだから大丈夫」「1LDKだから大丈夫」とは考えません。

誰が借りるのか。競合はいくつあるのか。今ならいくらで決まるのか。

間取りと家賃を、周辺の賃貸需要とセットで見ます。

④ 利回りより「返済したあとにいくら残るか」を見る

物件を探していると、

「利回り6%」

「利回り7.5%」

「利回り10%」

といった数字がどうしても気になります。

もちろん、利回りは物件を比較するうえで大切な数字です。

でも私は、表面利回りだけで買うかどうかを判断しません。

同じ利回りでも、借入額・金利・融資期間が違えば、毎月の返済額は変わります。

さらに、アパート経営ではローン返済以外にも、

管理費・固定資産税・保険料・修繕費・空室による家賃減少

などがあります。

だから私が最終的に確認するのは、

「全部払ったあと、年間いくら残るのか?」

です。

たとえば利回りが高くても、築年数が古く融資期間が短くなれば、毎月の返済額が大きくなり、思ったほど手元にお金が残らないことがあります。

反対に、表面利回りだけを見ると少し低く感じる物件でも、融資条件や経費まで含めて計算すると、収支とのバランスが取れる場合があります。

つまり、

利回りは物件を見る入口。買うかどうかは、融資と経費を入れた収支まで見て判断する。

これが大切です。

🟢 現場ではこう見る

高利回りの物件を見つけたときほど、

「なぜ、この物件はこの利回りなのか?」

と考えます。

家賃が相場より高く設定されていないか。

部屋が極端に狭くないか。

土地や接道に問題はないか。

大きな修繕を控えていないか。

利回りが高いのには、何か理由があるかもしれない。

数字だけで判断せず、その理由まで確認します。

⑤ 1室空いたときの影響を戸数から考える

一棟アパートを見るときは、戸数も確認します。

理由は、1室空いたときの影響が戸数によって変わるからです。

たとえば、すべて同程度の家賃だとすると、4戸のアパートで1室空けば、家賃収入は単純計算で25%減ります。

6戸なら約17%、8戸なら12.5%です。

もちろん、戸数が多ければ安全という意味ではありません。

大切なのは、購入前に、

「1室空いたら、家賃収入はいくら減るのか?」

「それでもローン返済や経費を払えるのか?」

まで計算しておくことです。

また、郊外の物件では戸数だけでなく、駐車場も確認します。

車移動が中心のエリアなのに駐車場が不足していれば、それが入居者募集に影響することもあります。

ここでも見るべきなのは、戸数だけではありません。

その地域の賃貸需要や生活スタイルに合った物件かどうか。

ここまで確認します。

🟢 現場ではこう見る

私なら満室時の家賃収入だけでは判断しません。

1室空いたらどうなるか。2室空いたらどうなるか。

それでも返済を続けられるかを、購入前に確認します。

⑥ 買うときから「最後に売れるか」を考える

そして最後に確認するのが、出口です。

初めて物件を買うときは、「どうやって買うか」「融資を受けられるか」に意識が向きがちです。

でも私は、購入する前から、

「自分がこの物件を売るとき、次は誰が買うのか?」

を考えます。

たとえば、

  • 賃貸需要は今後も見込めそうか
  • 土地としての価値はあるか
  • 接道や再建築に問題はないか
  • 建物がさらに古くなったとき、次の買主は融資を受けられそうか

といった点です。

今、自分が融資を受けて買えるからといって、将来も同じ条件で売れるとは限りません。

高い利回りで運用できても、最後に買い手が見つからなければ、売却するときに苦労する可能性があります。

だから私は、買うときから売るときまでを一つの投資として考えます。

💛 現場の本音

物件を買うときに考えるのは、

「自分が買えるか」だけではありません。

「数年後、この物件を誰が買ってくれるのか?」

ここまでイメージできる物件を選びたいと考えています。

そして、会社員の安定した給与収入があるからといって、赤字のアパートを給与で補填することを前提にはしません。

本業の安定収入は、赤字を埋めるためではなく、金融機関からの信用力として活かす。

これが、私が初めての1棟を選ぶときに大切にしている考え方です。

8,000万円・表面利回り8%のアパートなら買って大丈夫?

では、実際に数字を入れて考えてみましょう。

たとえば、

物件価格:8,000万円
表面利回り:8%
満室想定家賃:年間640万円(月約53.3万円)

の一棟アパートがあったとします。

表面利回り8%だけを見ると、

「これなら収益が出そう」

と感じるかもしれません。

でも、私なら表面利回りだけでは判断しません。

ローン返済まで入れると、手残りはいくらになる?

ここでは一例として、

借入額:7,000万円
自己資金:1,000万円
金利:1.8%
融資期間:30年

という条件で考えてみます。

元利均等返済なら、ローン返済は年間約302万円です。

年間家賃640万円からローン返済を差し引くと、

640万円 − 約302万円 = 約338万円

残ります。

ただし、この338万円がそのまま手元に残るわけではありません。

アパートを所有すれば、固定資産税・都市計画税、管理費、保険料、修繕費などがかかります。

さらに、年間を通して満室が続くとは限らないため、空室による家賃減少も考えておく必要があります。

経費や空室まで入れると約3%になるケースもある

ここではシミュレーションとして、ローン返済以外の経費や空室による損失を年間100万円とします。

すると、

年間家賃640万円 − ローン返済約302万円 − その他経費約100万円 = 年間手残り約238万円

です。

物件価格8,000万円に対する手残りベースの利回りで見ると、

238万円 ÷ 8,000万円 = 約3.0%

となります。

つまり、

表面利回り8%でも、ローン返済や経費、空室まで考えると、実際の手残りは物件価格に対して3%程度になるケースもある

ということです。

もちろん、すべての利回り8%の物件が3%になるわけではありません。

固定資産税、管理費、修繕費、空室率、そして融資条件は物件ごとに違います。

だからこそ、購入前に自分の条件で計算することが大切です。

🟢 現場ではこう見る

私は、

表面利回り → 融資条件 → ローン返済 → 経費・空室 → 最終的な手残り

の順番で見ます。

表面利回り8%という数字だけではなく、

「8,000万円の物件を買って、リスクを取った結果、自分の手元に年間いくら残るのか?」

ここまで計算してから判断します。

融資が出る物件=買っていい物件ではありません。

空室が増えたり、修繕費がかかったりしても、無理なく経営を続けられるかまで確認します。

8,000万円のアパートに関する投資情報を示すインフォグラフィック。表面利回り8%、実際の手残りは約3%などの詳細が記載されている。

もっと詳しく収支を計算したい方へ

アパート経営では、ローン返済だけでなく、管理費・税金・保険・修繕・空室などまで含めて収支を見る必要があります。

実際の手残りの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

👉 アパート経営の収支シミュレーション|家賃収入から手残りまで実例で解説

どこの銀行に融資相談すればいい?

金融機関以外も含めた相談先の選び方や、無料相談で聞くことを整理したい方は、不動産投資の相談先と確認したい質問もご覧ください。

プロフィールシートと物件資料が揃ったら、次は金融機関への融資相談です。

「どこの銀行に相談すればいいの?」

と迷うかもしれませんが、最初から1行だけに決める必要はありません。

私なら、

① 不動産投資向けの融資を扱っている金融機関
② 物件所在地を営業エリアとする地方銀行
③ 自宅・勤務先・物件所在地などが営業地域に入る信用金庫

という3つの方向から候補を探します。

不動産投資向けの融資を扱っている金融機関

まず確認したいのが、投資用不動産の購入について相談できる金融機関です。

たとえば2026年9月現在、SBJ銀行の「ANY住宅ローン」では、投資用アパート・マンションの購入について相談を受け付けています。

オリックス銀行にも「不動産投資ローン」があります。

ただし、ここで大切なのは、

「この銀行なら借りられる」と考えないことです。

同じ金融機関でも、年収、自己資金、既存借入、勤務状況だけでなく、購入する物件によって審査結果や融資条件は変わります。

あくまで、融資相談先の候補の一つとして考えます。

物件所在地の地方銀行にも相談する

次に候補になるのが地方銀行です。

地方銀行では、物件所在地や本人の居住地・勤務先などによって、融資を相談できる地域が異なることがあります。

そのため最初に、

「この物件所在地で、一棟アパートの融資相談はできますか?」

と確認すると話が早くなります。

地元の信用金庫も候補にする

そして、忘れたくないのが信用金庫です。

信用金庫には営業地域があるため、どこでも相談できるわけではありません。

自宅・勤務先・購入予定物件などと営業地域の関係を確認したうえで、相談できる信用金庫を探します。

つまり、

不動産投資向け融資を扱う金融機関
+
物件所在地を営業エリアとする地方銀行
+
地域の信用金庫

というように、最初から1行に絞らず、複数の候補を持っておくということです。

そのときに使うのが、STEP1で作ったプロフィールシートと、STEP2で入手した物件資料です。

🟢 現場ではこう見る

銀行へ行って、

「アパートを買いたいのですが、いくら借りられますか?」

だけではなく、

「これが私のプロフィールです。そして、この物件を検討しています」

と具体的な資料を見せて相談します。

銀行名だけで探すのではなく、「自分の属性 × 具体的な物件 × 金融機関」で当てていく。

私なら1行だけで判断せず、複数の金融機関に相談します。

サラリーマン大家になる前の10項目チェック

銀行相談前チェックリスト

ここまで読んだら、実際に自分の状況を確認してみましょう。

この10項目は、すべてクリアしていなければ大家になれない、というものではありません。

大切なのは、

「自分は今、どこまで準備できているのか?」

を知ることです。

年収や自己資金は分かっているか。

住宅ローンやマイカーローンなど、現在の借入を整理できているか。

検討している物件について、金融機関へ相談できる資料は揃っているか。

できていない項目があっても、そこで諦める必要はありません。

足りないものが分かれば、次に何を準備すればいいのかが見えてきます。

そして、まだプロフィールシートを作っていない方は、まずSTEP1から始めてみてください。

まとめ|サラリーマン大家への第一歩は今日からできる

サラリーマン大家になるまでの流れを、最後にもう一度確認します。

STEP1 プロフィールシートを作る
STEP2 気になる物件がまだ購入できるか確認する
STEP3 プロフィールと物件資料を持って金融機関へ相談する
STEP4 実際に物件を確認する
STEP5 融資の見通しが立ったら買付を入れる
STEP6 売買契約・融資・決済を経て大家になる

こうして見ると、最初からすべてを準備する必要はありません。

今日やることは、8,000万円のアパートを買うことではありません。

まず、自分の年収、自己資金、勤務先、既存借入などをプロフィールシートに書き出してみる。

そこが最初の一歩です。

そして候補物件を見つけたら、物件資料を入手して金融機関へ相談する。

そのときも、

「自分はいくら借りられますか?」

だけではなく、

「自分の条件と、この物件なら、どのような融資を検討できますか?」

と具体的に相談します。

物件を選ぶときは、利回りだけではなく、融資期間、毎月の返済額、空室、修繕、賃貸需要、そして最後に売却できるかまで確認する。

大家になることがゴールではありません。

買ったあとも無理なく経営を続けられる1棟を選ぶことが、本当のスタートです。

不動産投資を、もっと正直に。
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