アパート経営で大切なのは、家賃収入の大きさだけではありません。
管理費や修繕費などの経費とローン返済を差し引いたあと、最終的にいくら手元に残るのか。
ここまで確認して、初めて本当の収支が見えてきます。
たとえば家賃収入が大きく見えても、そのすべてが利益として手元に残るわけではありません。
家賃収入 → 運営経費 → ローン返済 → 手残り(キャッシュフロー)
という順番で見ることが重要です。
さらに収支シミュレーションでは、満室時だけでなく、空室が出た場合・修繕費が増えた場合・金利が上昇した場合まで確認しておく必要があります。
この記事では、物件価格6,700万円・全6戸のアパートを例に、家賃収入から経費、ローン返済を差し引いて、「結局いくら残るのか」を具体的にシミュレーションします。
アパート経営の収支シミュレーションとは?
アパート経営の収支シミュレーションとは、家賃収入から運営経費やローン返済を差し引き、最終的にいくら手元に残るのかを確認する計算です。
大切なのは、満室時の家賃収入だけを見るのではなく、実際の経営で発生する支出まで含めて計算することです。
主に確認するのは、次の4つです。
| 確認する項目 | 内容 |
|---|---|
| 家賃収入 | 入居者から得られる年間の家賃 |
| 運営経費 | 管理費・修繕費・固定資産税・保険など |
| ローン返済 | 元金+利息の年間返済額 |
| 手残り | 最終的に手元に残るキャッシュフロー |
「家賃がいくら入るか」ではなく、「すべて支払ったあとにいくら残るか」まで確認するのが収支シミュレーションの基本です。
物件価格6,700万円・全6戸のアパート経営をシミュレーション
ここでは、物件価格6,700万円・全6戸・表面利回り約7%のアパートを例に、家賃収入から経費、ローン返済を差し引いて、年間いくら手元に残るのかを計算します。
| シミュレーション条件 | 設定 |
|---|---|
| 物件価格 | 6,700万円 |
| 表面利回り | 7.0% |
| 年間満室想定家賃 | 468万円 |
| 自己資金 | 1,340万円 |
| 借入額 | 5,360万円 |
| 金利 | 2.0% |
| 返済期間 | 30年 |
| 返済方法 | 元利均等返済 |
今回は、全6戸・1戸あたり月額家賃65,000円を想定します。満室の場合、月間家賃収入は39万円、年間では468万円になります。
年間の家賃収入から手残りはいくらになる?
今回の条件では、年間468万円の満室想定家賃から運営経費とローン返済を差し引くと、税引前の年間キャッシュフローは約136万円になります。
今回は分かりやすい基本モデルとして、年間運営経費を94万円と仮定します。
| 項目 | 年間金額 |
|---|---|
| 満室想定家賃収入 | 468万円 |
| 運営経費 | ▲94万円 |
| NOI(純営業収益) | 374万円 |
| ローン年間返済額 | ▲約238万円 |
| 税引前キャッシュフロー | 約136万円 |
468万円の家賃収入があっても、実際に手元に残るのは約136万円というシミュレーションになります。
自分で物件を探しながら数字を比べたい方は、中古一棟の物件情報も比較材料になります。購入価格や利回りだけでなく、修繕履歴や入居状況も確認しながら比較することが大切です。武蔵コーポレーション PR・広告
実務ではこう見る
年間136万円残るから「安心」とは判断しません。実際には空室や突発的な修繕が発生する可能性があります。私は、条件が悪化したときでもローン返済を続けられるかまで確認することが重要だと考えています。
年間家賃に対してローン返済がどの程度を占めるかは、不動産投資の返済比率で確認できます。返済比率と手残りを一緒に見ると、融資負担をより判断しやすくなります。
年間94万円の運営経費には何が含まれる?
今回のシミュレーションでは年間運営経費を94万円と仮定していますが、実際の経費は物件ごとに異なります。
運営経費を単純に「家賃収入の○%」と決めるのではなく、何にお金がかかるのかを確認しておくことが重要です。
| 主な運営経費 | 内容 |
|---|---|
| 管理委託費 | 家賃管理・入居者対応など |
| 修繕費 | 設備交換・原状回復・小修繕など |
| 固定資産税・都市計画税 | 土地・建物にかかる税金 |
| 火災・地震保険 | 建物にかける保険 |
| 共用部費用 | 清掃・電気・水道など |
| その他 | 募集費用など物件運営に必要な支出 |
94万円はあくまで今回のシミュレーション上の仮定です。実際に物件を検討するときは、管理費や固定資産税など、分かる支出を一つずつ積み上げて計算します。
実務ではこう見る
私は「経費は家賃の○%」だけで判断するより、実際に分かる経費を項目ごとに確認することを重視します。特に中古アパートでは、過去の修繕履歴を確認し、購入後に大きな修繕が必要にならないかも見ておきます。
中古アパートを購入する前には、収支だけでなく修繕履歴や賃貸需要も合わせて確認してください。具体的な確認項目は中古アパート購入の注意点で解説しています。
空室が出ると手残りはいくら減る?
空室が発生すると家賃収入は減りますが、ローン返済などの支出は基本的に続くため、手残りも減少します。
アパート経営では、退去後すぐに次の入居者が決まるとは限りません。ここでは、全6戸のうち1戸が退去し、次の入居まで3か月かかったケースをシミュレーションします。
| 空室のケース | 年間家賃収入 | 家賃収入の減少 | 税引前CF |
|---|---|---|---|
| 満室 | 468万円 | ― | 約136万円 |
| 1戸が3か月空室 | 448.5万円 | ▲19.5万円 | 約116.5万円 |
| 1戸が6か月空室 | 429万円 | ▲39万円 | 約97万円 |
※比較を分かりやすくするため、年間運営経費94万円、年間ローン返済額約238万円は一定として計算しています。実際には退去時の原状回復費や入居募集に伴う費用などが発生する場合があります。
実務ではこう見る
空室は「何戸空いているか」だけでなく、次の入居者が決まるまで何か月かかるかを見ることが重要です。
今回のシミュレーションでは、1戸の空室が3か月続くだけでも家賃収入は19.5万円減少します。さらに実際には、原状回復費や入居募集に伴う費用が発生する場合もあります。
私は物件を検討するとき、満室時の収支だけではなく、退去後に数か月の空室期間が発生してもローン返済を続けられるかまで確認することが大切だと考えています。
また、空室が半年、1年と長期化している場合は、単なる空室リスクとして片づけず、「なぜ決まらないのか」を確認することも重要です。
周辺相場より家賃が高い、立地や間取りの需要が弱い、建物・設備が古い、募集条件が合っていない、管理会社の客付けが弱いなど、長期空室には何らかの理由がある可能性があります。
収支シミュレーションで赤字額を計算するだけでなく、空室の原因まで確認する。私はここも物件を見るうえで大切なポイントだと考えています。
金利が上がると手残りはいくら減る?
アパート経営では、同じ物件・同じ家賃収入でも、借入金利によってローン返済額と最終的な手残りが変わります。ここでは、借入額5,360万円・返済期間30年の条件で、金利が変わった場合の収支を比較します。
2.0% → 年間返済約237.7万円 → 手残り約136.3万円
3.0% → 年間返済約271.2万円 → 手残り約102.8万円
4.0% → 年間返済約307.1万円 → 手残り約66.9万円
| 金利 | 年間ローン返済額 | 税引前CF |
|---|---|---|
| 2.0% | 約237.7万円 | 約136.3万円 |
| 3.0% | 約271.2万円 | 約102.8万円 |
| 4.0% | 約307.1万円 | 約66.9万円 |
※借入額5,360万円・返済期間30年・元利均等返済で比較しています。税引前CFは、年間家賃収入468万円、年間運営経費94万円として計算しています。
※実際の返済額の変化は、固定金利・変動金利などの借入条件や金融機関との契約内容によって異なります。
実務ではこう見る
今回の条件では、金利2.0%から3.0%になると、年間のローン返済額は約33.5万円増え、税引前キャッシュフローは約136.3万円から約102.8万円まで減少します。
物件価格や表面利回りが同じでも、どの金利で、何年間借りられるかによって実際の手残りは変わります。私は物件を見るとき、利回りだけでなく、融資条件を入れたあとのキャッシュフローまで確認することが重要だと考えています。 すでに借入がある方は、借り換えで返済負担を見直せる可能性もあります。借り換えの判断基準はこちら。
収支を見るときは、アパート経営でかかる経費、空室対策、「アパート経営は儲からない」と言われる理由も一緒に確認しておくと、数字を楽観的に見すぎにくくなります。
キャッシュフローだけでアパート経営を判断しない
アパート経営のメリットの一つは、金融機関からの借入を活用して、自己資金だけでは購入できない規模の不動産を保有できることです。
今回のシミュレーションでは、6,700万円の物件に対して自己資金1,340万円、借入額5,360万円を想定しています。自己資金だけで6,700万円を用意しなくても、融資を活用することで不動産を取得できるのは、アパート経営の大きな特徴です。
毎月のローン返済には、利息だけでなく元金の返済も含まれています。元金返済が進めば借入残高は少しずつ減っていきます。
そのため、アパート経営では毎年の手残り(キャッシュフロー)だけを見るのではなく、「どれだけ元金が減ったか」「将来いくらで売却できるか」「売却時に残債がいくら残っているか」まで含めて考えることが重要です。

ただし、借入を増やせば必ず資産形成がうまくいくわけではありません。物件価格が下落したり、空室や修繕によって収支が悪化したりすれば、売却してもローンが残る可能性があります。だからこそ、「いくら借りられるか」ではなく、収支・借入残高・将来の売却まで含めて判断することが重要です。
アパート経営の収支シミュレーションで確認するポイントは?
収支シミュレーションで確認したいのは、「満室ならいくら儲かるか」だけではありません。空室や金利上昇、修繕など条件が悪化したときでも、ローン返済を続けながら経営できるかを見ることが重要です。
空室が出ても返済できるか?
満室想定の家賃収入だけで収支を組むと、実際の経営とのズレが生まれやすくなります。1戸が退去して次の入居まで3か月かかった場合など、現実的な空室期間を入れて手残りがどう変わるかも確認しておきます。
修繕費を見込んでも手残りが残るか?
アパート経営では、毎年同じ金額の修繕費がかかるわけではありません。給湯器やエアコンなどの設備交換、外壁・屋根などの大きな修繕が重なる年もあります。満室時のキャッシュフローだけでなく、修繕費が発生した年でも資金繰りに無理がないかを確認しておくことが大切です。
金利が上昇しても返済を続けられるか?
借入を利用する場合は、現在の金利だけでなく、金利が上昇したケースもシミュレーションしておくことが大切です。今回の例でも、金利2.0%と3.0%では年間返済額に約33.5万円の差が出ました。購入前に金利を変えて計算し、手残りがどこまで減っても経営を続けられるか確認しておきます。
家賃が下がっても収支が成り立つか?
購入時の家賃が、そのままずっと続くとは限りません。築年数の経過や周辺の競合物件によって、募集家賃を見直すこともあります。現在の家賃だけでなく、家賃が下がった場合でもローン返済と運営を続けられるかを確認しておくことが重要です。
今回の6戸アパートについて、満室想定家賃が5%・10%下落した場合の収支を比較します。
| 家賃の条件 | 年間家賃収入 | 税引前CF |
|---|---|---|
| 満室・家賃下落なし | 468万円 | 約136.3万円 |
| 家賃5%下落 | 444.6万円 | 約112.9万円 |
| 家賃10%下落 | 421.2万円 | 約89.5万円 |
※年間運営経費94万円、年間ローン返済額237.7万円は一定として計算しています。
家賃が下がってもローン返済額は基本的に変わらないため、家賃収入の減少がそのまま手残りの減少につながります。購入時の家賃だけで判断せず、周辺の賃貸需要や競合物件の募集条件を確認し、家賃を下げた場合の収支まで見ておくことが重要です。
条件が重なった“ワーストケース”でも返済できるか
空室、金利上昇、家賃下落は、それぞれ単独で発生するとは限りません。実際のアパート経営では、複数の条件が同時に悪化する可能性があります。今回の6戸アパートを例に、条件が重なった場合の税引前キャッシュフローを比較します。
| シミュレーション条件 | 年間税引前CF |
|---|---|
| 満室・金利2.0% | 約136.3万円 |
| 1戸3か月空室+金利3.0% | 約83.3万円 |
| 1戸3か月空室+金利3.0%+家賃5%下落 | 約60.9万円 |
| 上記+突発修繕50万円が発生した年 | 約10.9万円 |
※今回のモデルに基づく試算です。実際の収支は、借入条件や修繕内容、空室状況などによって変わります。
満室時には年間約136.3万円の手残りがあっても、条件が重なると約10.9万円まで減少する計算です。帳簿上は黒字でも、新たな退去や設備故障が発生すれば、資金繰りが厳しくなる可能性があります。
赤字にならないことと、安全に経営を続けられることは別です。重要なのは、このような年でも手元資金で耐えられるかどうかです。
実務ではこう見る
私は購入前に、修繕にも対応できる予備資金を、ローン返済とは別に手元へ確保できるかを確認することが大切だと考えています。中古アパートでは、給湯器やエアコンなどの設備交換が重なる可能性があり、家賃収入だけでは対応できない場合もあるためです。必要な資金は建物の状態や修繕履歴によって異なるため、一律の金額ではなく、想定される支出を踏まえて判断します。
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売却するときの残債まで確認する
アパート経営の収支は、保有中のキャッシュフローだけで完結するものではありません。将来売却するときに、いくらで売れそうか、その時点でローン残高がいくら残っているかまで考えておく必要があります。
購入前から出口を想定し、売却価格からローン残債や売却にかかる諸費用などを差し引いて、最終的にどれくらい資金が残るのかまで確認しておくことが、長期的な資産形成では重要です。
アパート経営の収支は何年先までシミュレーションする?
アパート経営の収支は、購入した年だけでなく、基本的にはローン返済が完了するまでシミュレーションしておくことが大切です。
今回のように30年ローンを組むのであれば、5年後・10年後だけでなく、20年後、30年後まで家賃収入・空室・修繕費・金利・ローン残高がどう変化するかを見ていきます。
特に長期になるほど、家賃の下落や設備交換、大規模修繕など、購入時には見えにくかった支出が発生する可能性があります。一方で、返済が進めばローン残高は減っていきます。
「今いくら残るか」だけではなく、「返済完了まで経営を続けられるか」。ここまで確認して、初めて長期の収支シミュレーションになります。
ローン返済が完了したあと、そのアパートをどうするのかも考えておきます。そのまま保有して家賃収入を得るのか、子どもなど次の世代に資産として残すのか、売却して現金化するのか。選択肢は一つではありません。
だからこそ収支シミュレーションでは、返済完了までの手残りだけでなく、将来の建物の状態、土地・建物の価値、売却のしやすさまで含めて出口を考えておくことが大切です。
「30年間でいくら残るか」だけではなく、「30年後に何を残したいのか」まで考える。私はそこまで含めてアパート経営の計画だと考えています。
5年後・10年後・20年後・返済完了時を確認する
長期のシミュレーションでは、30年後の数字だけを見るのではなく、5年後・10年後・20年後・返済完了時など、途中の時点でも収支を確認します。
その時点の家賃収入、修繕費、金利、ローン残高、物件価値を見ながら、「保有を続ける」「売却する」「次の世代に残す」といった選択肢を考えていきます。
購入時に出口を一つに決める必要はありません。その時々の収支や物件の状態、市場環境を見ながら選択できるようにしておくことが大切です。
アパート経営の収支を自分でシミュレーションする方法
ここまで見てきたように、アパート経営の収支は物件価格・家賃収入・自己資金・借入額・金利・返済期間・運営経費によって大きく変わります。
大切なのは、販売資料に書かれている利回りだけで判断せず、自分が実際に利用する融資条件と想定する支出を入れて計算することです。
さらに、満室時だけでなく、空室期間や金利上昇など条件を変えながら、「どこまでなら経営を続けられるのか」を確認してみましょう。
自分の条件を入れて数字を確認する
同じ6,700万円のアパートでも、自己資金や金利、返済期間が変われば、毎月の返済額や手残りは変わります。
ライブジェミニでは、物件価格や融資条件、家賃収入などをもとに、ローン返済額やキャッシュフローを確認できる「不動産投資シミュレーター」を用意しています。
購入を検討している物件があれば、販売図面の数字をそのまま見るだけでなく、自分の融資条件に置き換えて収支を確認してみてください。
不動産投資シミュレーターで計算してみる
購入を検討している物件の数字が分かっている場合は、実際に入力して計算してみましょう。
▶ ライブジェミニ「不動産投資シミュレーター」で収支を計算する

物件価格や金利などの条件を変えて何度か計算すると、「この条件ならどれくらい手元に残るのか」が具体的に見えてきます。
アパート経営の収支シミュレーションでよくある質問
表面利回りが高ければ、手残りも多くなりますか?
必ずしもそうとは限りません。表面利回りは物件価格と満室想定家賃から計算するため、管理費や修繕費などの運営経費、ローン返済額は含まれていません。
そのため、表面利回りが高く見える物件でも、融資条件や修繕費、空室状況によっては、実際の手残りが少なくなることがあります。
利回りだけでなく、最終的なキャッシュフローまで確認することが大切です。
アパート経営の利回りの目安や、表面利回り・実質利回りの違いについては、「アパート経営の利回りは何%が目安?」で詳しく解説しています。
空室は何か月くらい見込んでシミュレーションすればいいですか?
空室期間は、エリア・駅からの距離・間取り・築年数・家賃設定・募集条件などによって変わるため、一律に「○か月見込めば大丈夫」とは言えません。
収支シミュレーションでは、満室想定だけでなく、退去が発生して次の入居者が決まるまで数か月かかった場合も計算しておくことが大切です。
今回の6戸アパートでは、1戸が3か月空室になった場合と、6か月空室になった場合を比較しました。
また、空室が長期化している場合は、単純に空室期間を長くして計算するだけではなく、「なぜ入居者が決まらないのか」まで確認します。周辺相場より家賃が高いのか、立地や間取りの需要が弱いのか、設備や募集条件、管理会社の客付けに問題がないかを見ることも重要です。
空室期間を予想することより、想定以上に空室が続いても経営を続けられるかを確認する。私はこの考え方で収支を見ることが大切だと思っています。
金利は何%まで上がる想定で計算すればいいですか?
将来の金利を正確に予測することはできないため、現在の金利だけで収支を判断しないことが大切です。
今回のシミュレーションでは、借入額5,360万円・返済期間30年として、金利を2.0%・3.0%・4.0%に変えて手残りを比較しました。
金利2.0%では税引前キャッシュフローが約136.3万円でも、3.0%では約102.8万円、4.0%では約66.9万円まで減少します。
現在の金利だけでなく、金利が上昇した場合の返済額と手残りも確認しておくことが大切です。今回のように2.0%・3.0%・4.0%で比較しておけば、金利上昇がアパート経営の収支にどれくらい影響するのかが分かります。
ローン返済が終わったあとはどう考えればいいですか?
ローンを完済すると毎月の返済負担がなくなるため、同じ家賃収入を維持できれば、返済中よりキャッシュフローは大きく改善します。
ただし、完済する頃には建物の築年数も進んでいます。返済がなくなったからといって家賃収入のすべてが利益になるわけではなく、管理費・固定資産税・保険・修繕費などは引き続き必要です。建物の状態によっては、大きな修繕や設備更新が必要になることもあります。
そのうえで、主に「そのまま賃貸経営を続ける」「売却して現金化する」「建て替える」「次の世代に資産として残す」といった選択肢を考えます。
私は、完済すること自体をゴールにするのではなく、その時点の賃貸需要・建物の状態・土地の価値・収支を見ながら、その不動産をどう活かすかを判断することが大切だと考えています。
まとめ|アパート経営は「いくら入るか」より「いくら残るか」で考える
アパート経営の収支を見るとき、満室時の家賃収入や表面利回りだけでは、実際の経営は判断できません。
今回のシミュレーションでは、物件価格6,700万円・全6戸・表面利回り約7%のアパートでも、運営経費やローン返済を差し引くと、税引前の年間キャッシュフローは約136万円になりました。
さらに、空室期間や金利上昇、修繕費などを考えれば、手残りは変わります。
一方で、アパート経営には融資を活用して自己資金だけでは購入できない規模の不動産を保有し、家賃収入を得ながら元金返済を進めていけるという特徴もあります。
だからこそ、目先のキャッシュフローだけではなく、空室・修繕・金利・ローン残高、そして返済完了後に「保有する・売却する・次の世代に残す」といった出口まで含めて考えることが大切です。
「満室なら儲かるか」ではなく、「条件が変わっても経営を続けられるか」。
購入前にそこまで数字で確認しておくことが、アパート経営の収支シミュレーションだと私は考えています。
不動産投資を、もっと正直に。
LIVE GEMINI




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