中古アパートは、新築と比べて購入価格を抑えやすく、すでに入居者がいる物件なら家賃収入の実績を確認できるというメリットがあります。
一方で、築年数が経過しているからこそ、購入前に確認しておきたいポイントも少なくありません。
「利回りが高ければ良い物件?」
「満室なら安心して買える?」
「築古アパートは避けたほうがいい?」
「どんな物件を買ってはいけない?」
中古アパートを探し始めると、このような疑問を持つ人も多いでしょう。
中古アパート選びで大切なのは、物件価格や表面利回りだけで判断しないことです。
現在の家賃収入だけでなく、立地や賃貸需要、建物の状態、修繕履歴、入居状況、購入後の収支、そして将来の売却まで確認する必要があります。
この記事では、中古アパートを購入するときの注意点をはじめ、物件選びで確認したいポイントや、初心者が注意したい「買ってはいけない物件」の特徴をわかりやすく解説します。
「安いから買う」「利回りが高いから買う」のではなく、その物件を購入したあとも安定した経営を続けられるか。
そんな視点で中古アパートの選び方を見ていきましょう。
ただ、「中古アパートには興味があるけれど、いきなり一棟を購入するのはまだ不安」という人もいるでしょう。
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中古アパートを選ぶときに最初に見るポイント
中古アパートを探していると、物件価格や利回りに目が行きがちです。
もちろん価格や利回りも重要ですが、それだけで物件を判断するのはおすすめできません。
中古アパートを選ぶときは、まず次のようなポイントを確認しましょう。
- 立地と賃貸需要
- 現在の入居状況
- 実際の家賃収入
- 建物の築年数や状態
- 過去の修繕履歴
- 今後必要になりそうな修繕
- 土地や建物の条件
- 購入後の収支
- 将来売却できる物件か
特に注意したいのが、**「現在の数字だけで判断しないこと」**です。
たとえば現在満室でも、周辺に賃貸需要がなければ、退去後に次の入居者がなかなか決まらない可能性があります。
反対に、築年数が経過している物件でも、賃貸需要があり、適切に管理・修繕されていれば、安定した経営ができる場合もあります。
中古アパートでは、物件資料に書かれている数字を見るだけではなく、**「購入したあと、この物件をどう経営していくのか」**まで想像しながら判断することが大切です。
立地と賃貸需要を確認する
中古アパートを選ぶとき、最初に確認したいのが立地と賃貸需要です。
どれだけ価格が安く、利回りが高く見える物件でも、入居者が決まらなければ家賃収入は得られません。
そのため、物件を見るときは「駅から何分」という情報だけではなく、
- 周辺にどのような人が住んでいるのか
- 単身者とファミリーのどちらの需要があるのか
- スーパーやコンビニなど生活に必要な施設があるか
- 学校や病院、企業など入居需要につながる施設があるか
- 周辺に競合する賃貸物件がどのくらいあるか
- 同じような間取りの家賃相場はいくらか
なども確認しましょう。
特に中古アパートでは、現在入居者がいるからといって、その地域の賃貸需要が強いとは限りません。
購入後に退去が発生したとき、同じ条件の家賃で次の入居者を募集できるのかを見ることが重要です。
また、現在の入居者が長期間住んでいる場合、設定されている家賃と現在の周辺相場に差があることもあります。
「今、入居しているか」だけではなく、「退去したあとも入居者を見つけられるか」。
この視点で立地と賃貸需要を確認することが、中古アパート選びでは大切です。
現在の入居状況と家賃を確認する
中古アパートでは、購入前に現在の入居状況と家賃を確認することが重要です。
満室の物件を見ると「すぐに家賃収入が入るから安心」と感じるかもしれません。
しかし、満室だから良い物件とは限りません。
まず確認したいのが、各部屋の家賃と周辺の家賃相場です。
長期間住んでいる入居者の場合、現在の家賃が周辺相場より高く設定されていることがあります。
その入居者が退去すると、同じ家賃では次の入居者が決まらず、家賃を下げて募集する必要が出てくるかもしれません。
反対に、相場より低い家賃で入居しているケースもあります。
また、入居状況を見るときは、
- 各部屋の家賃
- 入居期間
- 空室の有無
- 過去の入退去の状況
- 周辺の家賃相場
- 募集条件
- 滞納などの問題がないか
なども確認しておきたいポイントです。
物件資料に記載されている年間家賃収入だけを見るのではなく、**「この家賃収入を購入後も維持できるのか」**という視点で確認しましょう。
中古アパートでは、現在満室かどうか以上に、退去が発生したあとも適正な家賃で入居者を確保できるかが重要です。
建物の状態と修繕履歴を確認する
中古アパートは、築年数だけで良し悪しを判断することはできません。
同じ築年数でも、これまで適切に修繕されてきた物件と、ほとんど手を入れられていない物件では、購入後に必要となる費用が大きく変わることがあります。
購入前には、建物の状態と過去の修繕履歴をできるだけ確認しましょう。
特に確認しておきたいのは、
- 外壁や屋根の状態
- 防水工事の実施状況
- 給排水設備
- 共用部分の状態
- エアコンや給湯器などの設備
- 過去に行われた修繕の内容
- 今後必要になりそうな修繕
などです。
見た目がきれいだからといって、建物全体の状態が良いとは限りません。
反対に、多少古く見える物件でも、必要な修繕が計画的に行われているケースもあります。
中古アパートで注意したいのは、購入直後に想定していなかった大きな修繕が発生することです。
物件価格や利回りだけを見て購入すると、修繕費によって予定していた手残りが大きく減ってしまう可能性があります。
中古アパートを選ぶときは、**「これまでどのように管理されてきたか」と「これから何にお金がかかりそうか」**の両方を見ることが大切です。
利回りが高すぎる中古アパートに注意する
中古アパートを探していると、ほかの物件より利回りが高く見える物件を見つけることがあります。
利回りが高いと魅力的に感じますが、「利回りが高い=良い物件」とは限りません。
利回りが高く見える背景には、
- 物件価格が低い
- 周辺の賃貸需要が弱い
- 空室が多い
- 建物や設備が古い
- 今後大きな修繕が必要になる
- 現在の家賃が周辺相場より高い
など、さまざまな理由が考えられます。
また、物件資料に記載されている表面利回りだけでは、実際に手元に残るお金までは分かりません。
アパート経営では、家賃収入から管理費や修繕費、税金、ローン返済などの支出が発生します。
そのため、利回りを見るときは数字の高さだけではなく、**「なぜこの物件はこの利回りなのか」**を考えることが大切です。
一見すると高利回りの物件でも、購入後に空室や修繕が続けば、想定していた収益を得られない可能性があります。
中古アパートを選ぶときは、利回りを物件選びの入口として確認し、その数字の背景まで調べてから判断しましょう。
初めての1棟で「そもそもどんなアパートを選べばいいのか」から考えたい方は、「初めてのアパート経営|結局どんなアパートを買えばいい?初心者向けに物件選びを解説」も参考にしてみてください。
初心者が買ってはいけない中古アパートの特徴
中古アパートには、価格が安かったり利回りが高かったりして、一見すると魅力的に見える物件があります。
しかし、購入価格だけで判断すると、購入後の空室や修繕、収支の悪化に悩まされる可能性があります。
特に初心者は、次のような物件には注意が必要です。
賃貸需要が弱い物件
物件価格が安くても、入居者が決まらなければアパート経営は成り立ちません。
現在入居者がいるかだけでなく、退去後も入居者を募集できる地域なのかを確認しましょう。
修繕履歴が分からない物件
過去にどのような修繕が行われたのか分からない物件は、購入後に想定外の修繕費が発生する可能性があります。
建物の状態とあわせて、できるだけ修繕履歴を確認することが大切です。
現在の家賃と周辺相場に大きな差がある物件
現在の家賃収入が高くても、その家賃で次の入居者が決まるとは限りません。
退去後の家賃を周辺相場に合わせた場合でも、収支が成り立つか確認しておきましょう。
高い利回りだけが魅力になっている物件
利回りが高い物件には、高くなる理由があります。
空室、立地、建物の状態、修繕など、数字の裏側にあるリスクを確認する必要があります。
購入後の収支に余裕がない物件
満室でなければローン返済が難しいような収支では、空室や修繕が発生したときに経営が苦しくなる可能性があります。
購入前には、ある程度の変化があっても経営を続けられるかを確認しましょう。
「安い」「満室」「高利回り」という言葉だけで買わないこと。
中古アパートでは、魅力的に見える数字だけではなく、その数字が購入後も続くのかを確認することが重要です。
現地を見ずに中古アパートを買わない
中古アパートを検討するときは、できるだけ実際に現地を確認してから判断しましょう。
物件資料やインターネットの地図だけでは、分からないことがあるからです。
現地では建物そのものだけでなく、
- 共用部分が清掃されているか
- ゴミ置き場や駐輪場が乱れていないか
- 外壁や屋根に気になる劣化がないか
- 周辺に空室の多そうな賃貸物件がないか
- 駅やスーパーなどへの実際のアクセス
- 周辺の道路や交通量
- 騒音やにおいなど気になる点がないか
- 入居者が生活しやすそうな環境か
なども確認できます。
また、現地に行くことで、物件資料の写真から受ける印象と実際の建物の印象が違うこともあります。
僕が中古アパートを見るなら、**「自分が入居者だったら、この物件を選ぶだろうか」**という視点でも確認します。
投資家から見て利回りが魅力的でも、入居者から見て魅力がなければ、長期的に安定した家賃収入につながりにくいからです。
中古アパートは数字だけで買うのではなく、現地・建物・周辺環境を自分の目で確認してから判断することが大切です。
出口戦略まで考えて中古アパートを選ぶ
中古アパートを購入するときは、購入後の家賃収入だけでなく、将来の売却まで考えて物件を選ぶことが大切です。
アパート経営を始めた時点では長期間保有するつもりでも、将来、
- 資産を組み替えたい
- 別の物件へ買い替えたい
- 建物の老朽化が進んだ
- 周辺の賃貸需要が変化した
- 経営方針を変更したい
といった理由で売却を検討することがあります。
そのときに重要になるのが、**「次にこの物件を買いたい人がいるか」**という視点です。
購入時の利回りが高くても、将来売却しにくい物件では出口の選択肢が限られてしまいます。
中古アパートを購入するときは、
- 土地としての価値はあるか
- 建物がさらに古くなったときでも需要があるか
- 賃貸経営を続けやすい立地か
- 将来ほかの投資家が購入を検討できる物件か
- 売却以外の活用方法も考えられるか
といった点も確認しておきましょう。
「買うとき」だけではなく「売るとき」まで考えて物件を選ぶ。
これも中古アパート選びで忘れたくないポイントです。
まとめ|中古アパートは数字だけで選ばない
中古アパートは、新築と比べて購入価格を抑えやすく、すでに入居者がいる物件であれば家賃収入の実績を確認できるというメリットがあります。
一方で、築年数が経過しているからこそ、購入前の確認が非常に重要です。
中古アパートを選ぶときは、
- 立地と賃貸需要
- 現在の入居状況と家賃
- 建物の状態
- 過去の修繕履歴
- 今後必要になる修繕
- 利回りの背景
- 購入後の収支
- 将来の出口戦略
などを総合的に確認しましょう。
特に初心者が注意したいのは、「安い」「満室」「高利回り」といった分かりやすい数字や言葉だけで判断しないことです。
現在満室でも退去後に同じ家賃で入居者が決まるとは限りません。
利回りが高くても、大きな修繕や空室が発生すれば、想定していた手残りが得られない可能性もあります。
そして物件資料だけで判断せず、できるだけ現地を確認して、**「自分が入居者だったらこの物件を選ぶだろうか」**という視点も持ってみてください。
中古アパート選びで大切なのは、購入時に魅力的に見える物件ではなく、購入したあとも安定した経営を続けられる物件を選ぶことです。
買うときだけではなく、運営するとき、そして売るときまで考えて判断しましょう。
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