不動産投資の物件を探していると、「利回り5%」「利回り8%」などの数字を目にすることがあります。
「利回りが高いほど儲かるの?」
「表面利回りと実質利回りは何が違う?」
「何%くらいなら良い物件?」
「利回りだけで物件を選んでも大丈夫?」
と疑問に思う初心者の方も多いのではないでしょうか。
利回りは、物件価格に対してどの程度の家賃収入が期待できるのかを見るための重要な指標です。
しかし、広告などに掲載されている利回りだけを見て「この物件は儲かる」と判断するのは注意が必要です。
不動産投資では、家賃収入だけでなく、管理費、修繕費、税金、保険料などさまざまな支出が発生します。
また、空室になれば予定していた家賃収入を得られないこともあります。
そのため、
「利回りが高い=必ず良い物件」ではありません。
重要なのは、利回りの計算方法を理解したうえで、実際にどのくらいのお金が手元に残るのかまで確認することです。
この記事では、不動産投資初心者の方に向けて、表面利回りと実質利回りの違い、計算方法、利回りを見るときの注意点をわかりやすく解説します。
不動産投資の利回りとは?
不動産投資の利回りとは、物件価格に対して、どの程度の収益が期待できるのかを割合で表したものです。
例えば、3,000万円の物件から年間180万円の家賃収入が得られる場合、単純に計算すると利回りは6%になります。
年間家賃収入180万円 ÷ 物件価格3,000万円 × 100 = 6%
この数字を見ることで、価格の違う物件同士でも収益性を比較しやすくなります。
ただし、不動産投資の利回りにはいくつか種類があります。
初心者の方が特に覚えておきたいのが、
・表面利回り
・実質利回り
の2つです。
物件広告などで表示されている利回りは、一般的に表面利回りであることが多く、管理費や修繕費、税金などの支出が十分に反映されていない場合があります。
そのため、
「利回り8%だから、毎年物件価格の8%が利益として残る」
という意味ではありません。
利回りは物件を比較するための一つの指標として使い、実際の収支とは分けて考えることが重要です。
表面利回りとは?
表面利回りとは、年間の家賃収入を物件価格で割って計算する利回りです。
計算式は、
年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100
です。
例えば、
物件価格:3,000万円
年間家賃収入:180万円
の場合、
180万円 ÷ 3,000万円 × 100 = 6%
となり、表面利回りは**6%**です。
計算が簡単なので、複数の物件を比較するときの目安として使いやすいという特徴があります。
しかし、表面利回りには管理費や修繕費、税金などの支出が反映されていません。
そのため、実際に手元に残る利益を表しているわけではないことに注意しましょう。
実質利回りとは?
実質利回りは、家賃収入から物件運営に必要な経費などを差し引き、購入時の諸費用も考慮して計算する方法です。
一般的な考え方の一例は、
(年間家賃収入 − 年間経費)÷(物件価格 + 購入時諸費用)× 100
です。
例えば、
物件価格:3,000万円
購入時諸費用:200万円
年間家賃収入:180万円
年間経費:50万円
とすると、
(180万円 − 50万円)÷(3,000万円 + 200万円)×100
= 約4.1%
となります。
同じ物件でも、
表面利回り:6%
実質利回り:約4.1%
となり、数字に差が出ます。
実質利回りの方が実際の収益性を考えるうえで参考になりますが、どの費用を含めるかによって数字が変わるため、物件を比較するときは計算条件をそろえることが大切です。
利回りが高ければ良い物件なの?
物件を比較するとき、利回り10%の物件と5%の物件があれば、10%の物件の方が魅力的に見えるかもしれません。
しかし、利回りが高いからといって、必ずしも良い物件とは限りません。
利回りが高く見える物件には、それなりの理由がある場合があります。
例えば、
・駅から遠い
・賃貸需要が弱い
・築年数が古い
・修繕が必要
・空室期間が長い
・将来売却しにくい
などのリスクが隠れている可能性があります。
① 物件価格が安いと利回りは高く見えやすい
利回りは家賃収入を物件価格で割って計算するため、家賃が同じでも物件価格が安ければ利回りは高くなります。
しかし、価格が安い理由が、立地や建物状態、賃貸需要などにある場合もあります。
「なぜこの物件は利回りが高いのか?」
を確認することが重要です。
② 想定家賃が高すぎないか確認する
販売資料などに記載されている想定家賃が、実際の周辺相場より高ければ、表示される利回りも高くなります。
現在の家賃だけではなく、周辺の似た物件が実際にいくらで募集されているかも確認しましょう。
③ 修繕費が多ければ実際の収益は下がる
築年数が古い物件などでは、購入後に設備交換や建物修繕などの費用が発生する可能性があります。
表面利回りが高くても、多額の修繕費が必要になれば、実際に手元に残るお金は少なくなります。
④ 売却まで考える
不動産投資は家賃収入だけで終わるものではありません。
将来売却するときに買い手が見つかりにくかったり、大きく価格が下がったりすれば、保有中の高い利回りだけでは投資全体を判断できません。
そのため、
「利回りの高さ」+「賃貸需要」+「建物状態」+「将来の売却」
をセットで考えることが大切です。
不動産投資の利回りは何%なら良い?
不動産投資初心者の方が特に気になるのが、
「利回りは何%あれば良い物件なの?」
という疑問ではないでしょうか。
結論からいうと、「○%以上なら良い物件」と一律に決めることはできません。
利回りの水準は、
・物件の所在地
・都心か地方か
・区分マンションか一棟物件か
・新築か中古か
・築年数
・建物の状態
・賃貸需要
などによって大きく異なります。
例えば、賃貸需要が強く物件価格が高いエリアでは利回りが低くなる傾向があります。
一方、物件価格が安い地域では高い利回りが表示されることがありますが、空室や売却のしやすさなど別のリスクも確認する必要があります。
そのため、利回りを見るときに大切なのは、数字の高さだけで判断しないことです。
例えば利回りを見る場合でも、
「周辺の似た物件と比べてどうか」
「空室を考慮しても収支が成り立つか」
「修繕費を含めたらどのくらい残るか」
「融資返済後のキャッシュフローはいくらか」
「将来売却できる物件か」
まで確認しましょう。
特に、周辺の似た物件より極端に利回りが高い場合には、
「なぜこの物件だけ利回りが高いのか?」
という理由を確認することが重要です。
不動産投資では、高い利回りを探すことより、リスクと収益のバランスが自分の投資目的に合っているかを判断することが大切です。
不動産投資初心者が利回りを見るときの5つの注意点
利回りは物件を比較するために便利な数字ですが、利回りだけで購入を判断するのは危険です。
初心者の方は、特に次の5つを確認しましょう。
① 満室時の家賃だけで判断しない
表示されている利回りが、満室を前提として計算されている場合があります。
実際には空室期間が発生する可能性があるため、一定の空室を想定した収入でも収支が成り立つかを確認しましょう。
② 家賃相場を確認する
現在設定されている家賃が、周辺相場より高くないか確認することも重要です。
周辺の似た物件の募集家賃と比較し、将来も同程度の家賃を期待できるか考えましょう。
③ 経費を含めて計算する
管理費、修繕費、固定資産税、保険料などを考慮すると、実際の収益性は表面利回りより低くなることがあります。
表面利回りだけでなく実質的な収支を見ることが大切です。
④ ローン返済後のキャッシュフローを見る
利回りが高くても、融資条件によっては毎月の返済負担が大きくなります。
金利、返済期間、借入額を確認し、ローン返済後に実際いくら手元に残るのかまで計算しましょう。
⑤ 将来の売却まで考える
不動産投資の収益は、保有中の家賃収入だけで決まるものではありません。
将来の売却価格や売却にかかる費用なども、投資全体の結果に影響します。
「高利回りで買えるか」だけではなく、「最後にどう売るか」まで考えることが重要です。
まとめ|利回りは物件を判断する「一つの数字」
不動産投資の利回りは、物件の収益性を比較するための重要な指標です。
しかし、
① 表面利回りと実質利回りは違う
② 高利回り=良い物件とは限らない
③ 空室や家賃下落を考慮する
④ 経費・ローン返済後のキャッシュフローを見る
⑤ 将来の売却まで考える
ことが大切です。
特に初心者の方は、広告に掲載された利回りだけを見て物件を決めないようにしましょう。
「利回りは何%か?」だけではなく、「なぜその利回りなのか?」
まで確認することで、物件のリスクが見えやすくなります。
最終的には、利回り・立地・賃貸需要・建物状態・融資・キャッシュフロー・出口戦略を総合的に見て判断することが重要です。
ライブジェミニでは、数字の良い部分だけを見るのではなく、その裏にあるリスクまで含めて不動産投資を考えるための情報を発信していきます。
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